「いけないこと」だとわかっているけど、ついやってしまうことってありますよね…。
たとえば…
「ダイエット中の夜中のラーメン」
「実は恋人がいるんだけど、こっそり合コンに参加」
「節約しないといけないのに、ついコンビニで爆買い」
などなど、ダメだと思いながらもやってしまう、その気持ち。
この時に感じる気持ちは「背徳感」なのですが、人はなぜ「背徳感」を抱くことをやってしまうのでしょうか。
今回は、この「背徳感」について、解説していきましょう。
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そもそも「背徳感」の意味は?
まず「背徳感(はいとくかん)」の意味から説明しましょう。
「背徳」を調べてみると「道徳に背くことや、人倫に反すること」と書かれています。
また「道徳」とは「善悪をわきまえて正しい行為をなすために、守り従わねばならない規範の総体」とあります。
つまり背徳感とは、一般的にタブーとされていることや、「それってどうなの?」と思われることをやった時に感じる「タブーを乗り越えてしまった」という後ろめたさ。
それが「背徳感」なのです。
ただ…人は「やってはいけない」と禁じられると、逆に「やってみたい」と好奇心がかき立てられることも少なくありません。
好奇心やスリルを楽しむために、わざと背徳的な行動を起こす人もいるでしょう。
「背徳感」の正しい使い方を例文で紹介
ここでは、「背徳感」という言葉の使用例について、いくつか具体的にご紹介したいと思います。
・学校をサボって遊びに行くという背徳感がたまらない!
これは本来なら行くべき学校をサボるという部分に背徳感を抱いている状態です。 |
・「恋人に内緒でデートに行く」という背徳感がこの恋の醍醐味でもある…
恋人以外の異性とデートするという点に背徳感を抱いている状況です。 |
・まわりが働いている中で昼間から酒を飲むという背徳感…
本来ならお酒を飲まない時間帯に飲んでしまうという後ろめたさを感じています。 |
・友人の恋人と実はセフレ状態。この背徳感が刺激的でヤバい…
禁断の恋が刺激になっている状態です。 |
・もちろん背徳感はあるけど、この不倫関係をやめることができない…
後ろめたい気持ちがありながらも恋愛感情が勝っている状態です。 |
「罪悪感」との違いは?
「背徳感」と似ている言葉に「罪悪感」があります。
「背徳感」も「罪悪感」も、基本的には「自分に悪い点があって、気が咎めている」という感覚を意味しています。
しかし、実はこの二つの言葉が持っているニュアンスは微妙に異なっています。
「背徳感」は、どちらかというと自分に対して後ろめたい気持ちを感じていますが、「罪悪感」のほうは他人に対して「後ろめたい」という気持ちを抱くという点で違っているのです。
たとえば「ダイエット中だからやめておかないと…!」と思いながらも、ついついカップメンに手を伸ばす時の気持ちは背徳感。
「友人とダイエットするって約束したのに、守ることができなかった」と感じる気持ちは「罪悪感」といえます。
「背徳感」に似た意味の類語は?
「背徳感」の他に、似た意味で使われる類語があります。
たとえば「疚しい(やましい)」は、自分の良心に対して、後ろめたさを感じること、だそうですが、下心や何かを企んでいる状態にも使われるそうです。
「負い目」は、他人に迷惑や負担をかけることに対して「申し訳ない」という気持ちを持つことです。また、相手とは対等な立場ではない場合に「負い目」を感じやすいようです。
「後ろめたさ」は、自分に悪い点があって気が咎める、とあります。また「自分の目が届かず、不安である」という意味合いもあるようです。
これらの言葉も背徳感をよく似ていますが「背徳感」のほうが「悪いと思いながらもその状況を楽しんでいる」という点が違うかもしれませんね。
背徳感を抱くのはどんな時? シーン5選!
「背徳感」は、基本的に自分の胸に秘めておくことがほとんど。では、どんな時に「背徳感」を抱きやすいか、5つのパターンを解説していきます。
【シーン1】約束を破ってしまった
「約束を守る」というのは、道徳上でも生活をするうえでも、最も基本的な「決まりごと」ですね。
一般的に約束を破ることは「当たり前に良くない行為」とされていますが、「守らなければならない」と強く感じる約束を破ってしまった時ほど、強い「背徳感」を感じると思います。
その中でも特に「背徳感」を感じるのは、恋愛ではないでしょうか。
・友達の恋人と仲良くなってしまった…
・不倫関係になってしまった… |
など、タブーとされている秘密の恋に落ちてしまった場合に感じる背徳感は、後ろめたさと共に恋愛感情を刺激する場合が多いでしょう。
【シーン2】ダイエット中なのに…
ダイエット中にもかかわらず、ハイカロリーなスイーツやピザを食べてしまった、という場合も、強い「背徳感」を感じます。
・「食べてはいけない」という約束を破って食べてしまったことへの後ろめたさ。
・そして食欲が満たされたことへの喜び。 |
この正反対の二つの感情が交ざり合った結果が「背徳感」を感じさせるのでしょう。
さらに「タブーを破る」という背徳感が、さらに食欲を増進させてしまうスパイスになってしまうことがあります。
実際の食欲に背徳感がプラスされることで、「やめたいけどやめられない」という負のスパイラルに陥ってしまうのです。
【シーン3】お酒を飲んでいる時に…
「昼間からのんびりお酒を飲む」というシーンも、背徳感を抱きやすい状況の一つです。
この場合「お酒は、仕事が終わった後や夜、もしくは休日に飲むものである」という感覚を持つ人が背徳感を抱きやすいのではないでしょうか。
「まわりが真面目に働いているのに、自分だけ優雅にお酒を飲める状態である」という優越感と、「本当は自分も働いているはずである」という非日常の感覚が「背徳感」を抱かせる原因になります。
また、部屋の中にいて1人でお酒を飲んでいる時より、レストランやカフェバーなど他の人の視線があるほうが、より背徳感を抱きやすいでしょう。
【シーン4】パートナーがいる人を好きに…
「パートナーや恋人がいる人と付き合っている」
このように、浮気や不倫など禁断の恋をしている時は、より「背徳感」を感じやすい状況です。
本来相手に抱いている愛情以外に「背徳的な行為をしている」という刺激が恋愛のスパイスになっている場合があります。
特に恋愛で感じる背徳感は、いわゆる「吊り橋効果」のように従来の恋愛以上にドキドキワクワクを刺激するため、この「背徳感を抱く恋愛」じゃないと燃えない…というタイプもいます。
あえて修羅場スレスレを楽しもうとする人もいるなど、トラブルの多い恋愛になりやすいケースといえるでしょう。
【シーン5】恋人がいるのに合コンに誘われて…
これは「恋人には秘密」という部分が背徳感を刺激するケースです。
「恋人に対して裏切り行為をしている」という罪悪感と、「他の異性から好意を持たれることへの快感」や「未知の世界との交流への好奇心」「恋愛への期待感」が入り混じり、複雑な感情が背徳感としてあらわれます。
この場合、やはり恋人との関係が円満であるほど「後ろめたい」という気持ちが強くなり、背徳感を抱きやすいです。
逆に恋人との関係がギクシャクしている状態であれば「罪悪感」よりも、新しい異性との出会いに心が惹かれるので、罪悪感は少なくなるでしょう。
うまく折り合いをつけて「背徳感」と向き合おう
「やってはいけない」という抑制の気持ちと「やめられない」という欲求のギャップが多いほど、強く感じる「背徳感」。
「背徳感」は「自分の中のルールを破る」という解放感も抱かせます。
また、スリルが欲しくて、わざと「背徳感」を抱くことを行ってしまうケースもありますが、まわりに影響を及ぼす状態になると、自分自身の信用を失う危険性があります。
「背徳感」を楽しむのは、実は悪いことではありません。しかし、自分自身のことならまだしも、人を巻き込んで背徳感を得ようとするのは注意が必要です。
今回の記事を参考に「背徳感」とうまく付き合っていきましょう。
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