「三大欲求」という言葉をご存じでしょうか?「三大欲求」とは、私たちが生きていくうえで必要不可欠な欲求のこと。
人間だけではなく動物は全てこの「三大欲求」を持っています。しかし、その欲求の大きさは人それぞれ程度が異なっており、上手にコントロールできない場合は悩みの原因となることも少なくありません。
今回は「三大欲求」の意味や、どの欲求が強いのか、そして「三大欲求」との上手な付き合い方について紹介していきましょう。
目次
「三大欲求」とは? その意味を解説
「三大欲求」とは、「呼吸をしたい」や「飲み物を飲みたい」という生理的欲求に含まれている、3つの欲求の総称です。
一般的には、
・何かを食べたいという「食欲」
・子孫を残したい、性的な満足を得たいという「性欲」 ・眠気として感じられる睡眠に対する「睡眠欲」 |
の3つを指しており、人それぞれで程度の違いはありますが、誰しも持っている欲求です。
この3つの根本的な欲求は、適切に機能することで私たちは毎日の生命活動を維持することができます。
しかし、どれかの欲求が満たされなかったり、適切に機能できなくなったりすると…生命活動のバランスも崩れてしまうのです。
これから「三大欲求」について、詳しく深堀していきましょう。
「睡眠欲」とは?
「睡眠欲」とは、簡単にいうと眠気が発生した時に感じる「眠りたい」という欲求のことです。
睡眠は、生きるために必要なパワーの源でもあります。
たとえば睡眠では
・身体の疲労を回復させる
・脳が休まることで自律神経の働きが整う ・ストレスからの回復やストレス耐性の向上 ・頭の中でその日に起きたことを整理する |
などの効果が得られます。
逆に、十分な睡眠が取れない状態が続いてしまうと、
・集中力の低下
・慢性的な焦燥感や苛立ち ・免疫力が低下し健康を崩しやすくなる |
など、日常生活に悪影響を及ぼす可能性があるのです。
「食欲」とは?
「食欲」とは「ご飯を食べたい」「水を飲みたい」など、生命維持に必要不可欠な欲求のことを指します。
「食べたい」という衝動は、人間だけではなく動物の本能。
当たり前のことですが、私たちは食物を食べ、その栄養素を身体に取り込み、エネルギーを生み出して生きています。
しかし、何も食べないでいると栄養失調に陥り、健康状態は著しく悪くなってしまいます。最悪の場合は死につながりかねません。
食べすぎてしまうことも良くありませんが、食事を節制しすぎるのも身体にとっては良くない状況になり、日常生活が適切に機能しなくなる恐れがあります。
「性欲」とは?
「性欲」とは、ズバリ性的な欲求のこと。
「自分の子孫を残したい」という気持ちや、男女間の肉体的な交渉を求めたり、性的な満足を求めたりする欲求のことを指します。
ちなみに、睡眠欲や食欲は生まれた時から持っている欲求で無意識であることが多いですが、性欲は一説によると幼児期、もしくは思春期に現れるなど「自分で自覚しやすい欲求」であることが特徴です。
また、人間以外の動物の場合の性欲は「子孫を残すため」の本能ですが、人間の場合、特に現代では「子孫を残す」という目的よりも、肉体的もしくは精神的な快楽を求めることが多いかもしれませんね。
その他の「三代欲求説」とは?
日常生活を行うために必要不可欠な「三大欲求」ですが、人間の生存以外の他にも説があることをご存じでしょうか?
たとえば、睡眠欲のかわりに集団欲という欲が加わった「食欲」「性欲」「集団欲」の三大欲求説。
この「集団欲」とは、簡単にいうと「人と触れ合い交流したい」、「集団の中にいたい」という欲求のこと。
人間は、まわりの人と一緒に共同生活を営むことで、お互いの身を守りたいという無意識の欲求があります。
そして現代では、集団生活が必要不可欠でもあるせいか、学校や会社などに対する「集団欲」が強い傾向にある、と言われているそうです。
そして、もう一つは性欲のかわりに排泄欲という欲が加わった「睡眠欲」「食欲」「排泄欲」の三大欲求説。
というのも、性欲は理性で抑えることも可能ですが、排尿や排便に対する欲求や衝動は止めることはできませんよね。
ですから「排泄欲」が「三大欲求」の一つ、という説も確かに納得できるといえます。
「三代欲求」の強さに順位はある?
「三大欲求」はどれも生命活動を送るうえで大切な欲求ですが、強さに順位はあるのでしょうか?
命を維持していくための緊急度で考えた場合、
・一般的には心身を休めて疲労を回復させる「睡眠欲」
・栄養を摂取して身体を維持する「食欲」 ・子孫繁栄や性的な満足を求める「性欲」 |
の順番で強いんだそうです。
なぜかというと、「睡眠欲」は、どの年代でも変わらず必要とされますが、食欲は育ちざかりである10代から20代が強く、成長期を過ぎると少しずつ減退していくと言われています。
また「性欲」に関しては、思春期を迎える10代から40代頃がピークで、その後は個人差もありますが、少しずつ欲求が落ちていきます。
特に女性は子どもを産める年齢に限りがあるため、その間は「性欲」が強い傾向にあるそうです。
「三大欲求」がない人も? 男女別の意見をチェック!
ここでは「三大欲求」に関して、男女別に寄せられた意見をご紹介しましょう。
中には“三大欲求”がない…なんて声も!?
「寝ていれば腹も減らないし、一日中でも寝ていられる」
(【男性】睡眠欲が強い人の意見)
「電車の中や食事中も眠くなる。夢を見ている感覚も好き」
(【女性】睡眠欲が強い人の意見)
「腹が減ると怒りっぽくなるから満腹状態でいたい」
(【男性】食欲が強い人の意見)
「美味しい物を食べることがストレス解消です」
(【女性】食欲が強い人の意見)
「単純に気持ちがいいし、色んな人とヤリたい」
(【男性】性欲が強い人の意見)
「身も心も満たされている感じが好き。美肌にも効果的」
(【女性】性欲が強い人の意見)
「性に対して淡泊。そもそも他人と触れ合うことに嫌悪感がある」
(【女性】三大欲求がない人の意見)
男女それぞれ、さまざまな意見がありました。ご意見を通じて、どの欲求が一番強いのかは個人差があるのがわかったのではないでしょうか。
「睡眠欲」とうまく付き合うには?
ここからは「三大欲求」との付き合い方、上手にコントロールする方法について解説しましょう。
「睡眠欲」をうまくコントロールするには「夜、しっかり眠る環境を作る」ということがポイントです。理想は「夜に寝て、昼に活動する」という生活スタイル。
質の良い睡眠を得るには、
・朝起きたら、太陽の光をあびて体内時計をリセットする
・適度な運動をする ・寝る前はスマホやテレビを控える ・寝具を新調し、心地良い物に変えてみる ・カフェインの摂取を控える ・就寝20分前くらいにストレッチなどで軽く身体をほぐす ・リラクゼーション効果が期待できるアロマを焚く ・ゆったりした音楽を聴く |
などが挙げられます。
しかし、それでも日中に眠たくなってしまう場合には、15分から20分程度の瞑想をしてみたり、昼寝を取り入れたりして、一時的に脳を休めるのも良いでしょう。
「食欲」とうまく付き合うには?
「食欲」とうまく付き合うには、生活リズムの見直しが必要です。
たとえば
・決められた時間に食事を取るようにする
・水分はしっかり取る ・ダラダラと時間をかけて食べる「ダラダラ食い」や、テレビやスマホを見ながらの「ながら食い」をしない ・しっかり租借し、満腹中枢を刺激する |
などが挙げられます。
また、食事内容も炭水化物やタンパク質、ビタミンやミネラルなどの栄養バランスをバランス良く取ることも大切です。
現代は飽食の時代と言われていますが、量を食べていても栄養が足らず栄養失調になる人も少なくないそうです。
ダイエット中の方は、「食べちゃいけない」という気持ちが、逆に食への執着を強くする場合があります。
食事がストレスにならないように気をつけることも、食欲と付き合うための重要なポイントといえるでしょう。
「性欲」とうまく付き合うには?
「性欲」は理性で抑えられる場合もありますが、どうしてもコントロールができずに悩んでしまう方も多いのではないでしょうか?
もしパートナーがいる場合は、
・思い切って相手に相談する
・自分から積極的にチャレンジしてみる |
という方法が挙げられるでしょう。
しかしパートナーがいない場合は、
・セルフ行為で心身を満足させ性欲を発散する
・スポーツなどで体を動かしてエネルギーを使う ・マッサージや入浴などで心身をリラックスさせる ・食欲や睡眠欲で代替する |
という方法があります。
性欲はとてもプライベートな分野ですし、個人差も大きい欲求です。
しかし、緊急性が高い食欲や睡眠欲よりも、性欲は比較的理性的にコントロールすることが可能です。自分の心と体を労わりつつ、安定した精神状態を保てるように心がけてください。
「三大欲求」と上手に付き合い、ストレスフリーを目指そう!
「三大欲求」は、私たちにとって切っても切れないものです。
人によっては「睡眠欲」「食欲」「性欲」と向き合うことが難しいかもしれません。
しかし、欲求は誰でもあって当たり前のこと。
この欲求を認めて、うまく付き合うことができれば意識的に欲求をコントロールすることも可能です。
「三大欲求」をうまく向き合って、ストレスのない人生を目指していきましょう。
今回の記事を参考にしつつ、「三大欲求」と上手に付き合ってくださいね。
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