「共感性羞恥心」という言葉を聞いたことはありますか?
最近テレビでも取り上げられたり、話題になっている共感性羞恥心。
これは、他人が恥をかいているシーンを見た時に、自分のことのように恥ずかしくなってしまう心理のことです。
共感性羞恥心は、本人にしてみれば改善したい問題でもあるでしょう。
今回は、共感性羞恥心の原因や克服方法についてご紹介しましょう。
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共感性羞恥心(きょうかんせいしゅうちしん)とは?
「共感性羞恥心(きょうかんせいしゅうちしん)」とは、「他人の恥ずかしさをまるで自分のことのように感じて、恥ずかしくなってしまう心理」のことです。
最近では日本でも論文が発表されるなど、様々な研究が行われています。
必要以上に共感性羞恥を感じてしまうと、日常生活が息苦しくなってしまうことも。
本人にとってはそれだけ深刻な問題となるのです。
例えば、ドッキリ番組で騙されている人を見るのが苦手、友達が叱られているのを見ていられない、お笑い芸人がスベりそうだとハラハラする…など、普段の暮らしで共感性羞恥を感じてしまう場面はとても身近にあります。
その他にも、公の場でこけてしまった人を見て恥ずかしくなった、ドラマで恥をかかされている登場人物を見て恥ずかしくなった、などなど…
このように共感性羞恥心の原因は、日常のあちこちに散らばっているのです。
共感性羞恥心を感じてしまう具体的な例
他人の恥を自分のことのように感じてしまう、共感性羞恥心。
ここでは、日常的にどのようなシーンで共感性羞恥心を感じてしまうのか、具体例を出してご紹介していきましょう。
例1:テレビや動画の罰ゲームで笑われている人を見る
共感性羞恥心は、赤の他人にさえ感情移入して恥ずかしくなってしまう気持ちです。
ですので、テレビや動画の罰ゲームで面白おかしく笑われている人を見ると、共感性羞恥心でまるで自分が大勢から笑われているように感じ、辛くなってしまう人は多いでしょう。
恥をかいている他人の姿を見ているだけで、自分のことのように辛くいたたまれなくなってしまうのです。
例2:テレビで出演者がスベっているところを見る
ゆっくりとした気分でテレビ番組を見ていても、共感性羞恥心は関係なくやってきます。
番組の出演者がスベっているところを見て、自分まで恥をかいたような気持ちになってしまうことってありませんか?
他人なのだから、画面の向こうなのだから関係ない…そんなことは全くないのです。
それがたとえ興味のある芸能人ではなかったとしても、自分ごとのように恥ずかしくなってしまうという気持ちは変わらないでしょう。
例3:ドラマやアニメの登場人物が失態を犯して責められる
共感性羞恥心は、それがたとえ作り話だったとしても起きてしまう心理です。
例えばドラマの登場人物が失敗して責められていれば、それがフィクションだと分かっていても、自分まで恥ずかしい気持ちになってしまうのです。
また、アニメでも同様です。
登場人物が失態を犯して周囲に怒られたりしていると、それが二次元で現実に起こった出来事ではないと分かっているのに、なぜだか自分まで恥ずかしさを止められなくなってしまい、思わず逃げ出したいような気持ちになってしまうのです。
例4:ドッキリ番組
ドッキリ番組が苦手な人は、共感性羞恥心が敏感なのかもしれません。
騙されている人の様子を見て笑うドッキリ番組は、俯瞰して見てしまうと、ドッキリを仕掛けられている側の滑稽さが際立って見えてきてしまい、恥ずかしさ満載だったりしますよね。
起きている出来事が仕組まれたことであるのに、仕掛けられた側は真に受けて取り組んでいる…という滑稽さが、ドッキリ番組では視聴者の笑いを誘っているのです。
しかし、他人の恥ずかしいシーンに敏感な共感性羞恥心の持ち主の場合、この手の番組は、
まるで自分がドッキリを仕掛けられて笑われているような落ち着かない心地がしてしまい、恥ずかしくて到底見ていることができません。
共感性羞恥心を感じてしまう原因
そもそも、共感性羞恥心を感じてしまう要因はどこにあるのでしょうか?
生来のものなのか、経験によって芽生えた感情なのか…
大きく3つの要因に分けて見ていきましょう。
(1)共感力が高いから
最近では繊細さんなどの言い方もする、共感力の高い人。
「共感力」とは、つまり「他人の気持ちを感じ取る気持ち」を意味します。
共感性羞恥心が強いということは、その人に元々備わっている 共感力が高いからだと考えられます。
他人の恥を、まるで自分の恥のように捉えることができる…つまり、他の人よりも強く相手に感情移入してしまうということです。
とても繊細な人を「HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)」と呼ぶこともあり、感受性が非常に高く、同時に共感性羞恥心の強すぎる人は、これに該当するケースが多いです。
(2)自分も同じ経験をしたことがあるから
共感性羞恥心を強く感じるシーンとそうでもないシーンがあるならば、それは経験値からきているのかもしれません。
例えば自分も同じような状況で恥ずかしい経験をしたことがある場合、その時の気持ちをリアルに思い出して共感性羞恥心が強く出てしまう可能性が考えられます。
自分も過去に味わった恥ずかしさだからこそ、似た境遇に立たされている他人に共感してしまうのですね。
特別に他人の感情に敏感という人ではなくても、過去に強く羞恥心を感じた経験があるのであれば、あり得る感情です。
(3)自尊心が低いから
自尊心が低く、自信のない人は、人一倍恥ずかしがり屋だったり、ネガティブな傾向が強いです。
他人が恥をかいている姿を見て、「自分もいつかはああなってしまうかも」と思ってしまいます。
また、自尊心が低いと、恥ずかしさを感じるハードルも低くなると言えるでしょう。
ですので、アニメに登場する架空キャラクターなどだったとしても、恥をかいている人の状況をリアルに感じ取ってしまい、共感性羞恥を感じてしまうのです。
共感性羞恥心を感じやすい人の9つの特徴
共感性羞恥を感じやすい人には、どんな特徴があるのでしょうか。
他人の恥ずかしいシーンに過度に共感してしまう人がどんな性格や行動を取っているのか、順番に見ていきましょう。
(1)交友関係が狭い
共感性羞恥心が強いタイプは交友関係が狭い場合が多いです。
知人が多いと、それに比例して多くの人の経験や考えを見聞きする機会が増えるため、たとえ自分が恥ずかしいと感じる状況に立たされたり、他人が叱られたりいじられたりして恥ずかしい目に遭っているのを見たとしても、「そんなこともあるだろう」と済ませることができるかもしれませんよね。
ですが、狭く深くの交友関係の場合、当然他人の恥ずかしいと感じる出来事を見たり聞いたりする回数は自ずと少なくなっていくでしょう。
そうすると、他人がそういった状況になっているのを見た時、自分はどうしたら良いのかが分からなかったり、相手の気持ちに共鳴しすぎてまるで自分のことのように恥ずかしい、と感じてしまったりするのです。
また、交友関係が狭いタイプの場合は、どちらかというと悩みを外に解放することはなく、自分の中に抱え込む性格であることが多いため、共感性羞恥を感じて悩んでいたりしても、そのネガティブ思考を自分1人で悶々と抱え込んでしまうのでしょう。
他人と接する機会を増やすことで、自分を成長させられ、恥ずかしさを感じにくくなるかもしれません。
(2)休日は家でじっとしていることが多い
共感性羞恥心を感じやすい人の特徴として、休日は家でじっとしていることが多いという点があります。
自分1人の世界が好きで、他人との交流が苦手な傾向があります。
そのため外に出て様々なことを体験する機会が、他の人より乏しかったりするのです。
ですが経験値が少ないと、それだけあらゆる状況への対処方法が分からなくなってしまいます。
恥ずかしいことがあっても、それが初めてのことであれば、それだけ感じる動揺も大きくなるでしょう。
そこに、共感性羞恥心が関係しています。
(3)人の目を見て話すのが苦手
共感性羞恥心が強い人は、つまりは簡単に言うと飛び抜けて恥ずかしがり屋です。
ですので、他人からの視線が苦手。
誰かと話をする時も恥ずかしくなってしまい、人の目を真っ直ぐ見られないのです。
自分の家族や仲の良い友達に対してもそのような傾向が出てしまうのが、共感性羞恥心の強いタイプ。
そもそも目を逸らしていると、他人と仲良くなれるチャンスが減ってしまうかもしれないので、改善したいところですね。
(4)聞き役に回ることが多く、自分の話はあまりしない
共感性羞恥心の強い人は、どちらかというと自分の話をあまりしたがりません。
本当は聞いて欲しくても、相手からどう思われるか必要以上に考え込んでしまって、消極的な気持ちになり話を切り出せないのです。
ですので共感性羞恥心を感じやすい人の特徴として、聞き役に回る人が多いと言えるでしょう。
他人から見られた自分を意識して話せなくなってしまう人は、それだけ他人の気持ちを慮っている人ですので、共感性羞恥心を感じやすいと言えるでしょう。
(5)他人の変化に敏感で気遣いができる
共感性羞恥心は、ネガティブな響きに聞こえてしまうかもしれませんが、短所ばかりというわけではないのです。
実は、その感受性の豊かさから得られる長所も沢山あります。
いろいろなことに敏感に反応するため、他人の変化に気づきやすく気遣いができます。
恥ずかしさを感じやすい共感性羞恥心の持ち主は、思いやりに溢れた優しい特徴を持っているのです。
(6)失敗したくないという気持ちが強い
共感性羞恥心が強い人は、自分が他人からどう思われているかを強く気にしてしまいがちです。
周囲からの視線に敏感で、恥をかきたくない気持ちが必要以上に強いのです。
ですので普段からあらゆる物事に対して、失敗したくないという考えを持っています。
他人から笑われないよう失敗を恐れるあまり、臆病になってしまったり、消極的になってしまう傾向が強いと言えるでしょう。
(7)恥ずかしがり屋
共感性羞恥心、それは他人の恥ずかしい気持ちをまるで自分のことのように捉えて恥ずかしくなってしまう、そんな敏感な心のことですね。
つまりは、重度の恥ずかしがり屋だと言えるでしょう。
自分だけが恥をかいたのならばまだしも、赤の他人の恥ずかしい場面にまで感情移入してしまうなんて、ちょっと損した気分になってしまいますね。
しかしそれが繊細な共感性羞恥心を持つ人の特徴なのです。
(8)他人と自分の境界線がはっきりしていない
他人の出来事なのに、まるで自分の身に起きたように感じてしまう…
他人が恥をかいただけなのに、あたかも自分が恥をかいたような恥ずかしさに見舞われる…
それが、共感性羞恥心です。
他人に感情移入しすぎてしまうため、自分までも同じような気持ちになってしまうのは、つまり他人と自分の境界線がはっきりしていないと言えるでしょう。
(9)洞察力が高い
他人の恥をまるで自分のことのように感じてしまう、共感性の高さ。
それだけ相手をよく観察し、状況を把握し、周囲の反応を理解しているということです。
ですので共感性羞恥心の強い人は洞察力が高いという特徴を持っています。
すぐに恥ずかしい気持ちになってしまうのは難点かもしれませんが、その洞察力の高さは人間関係を築く上でも、社会的評価を受ける上でも、誇れるポイントだと言えるでしょう。
共感性羞恥心を持つことのメリット
他人の恥ずかしい姿を見て、自分が恥をかいたような気持ちになってしまう共感性羞恥心。
しかし実は、メリットもあるのですよ。
共感性羞恥心が強いと言うことは、つまりは共感性に優れており相手の気持ちを読む術に長けています。
今他人がどう思っているか、他人がどう感じているか、それが手に取るように分かるからこそ、他人の恥ずかしい場面を目にした際に共感性羞恥心を感じてしまうのですよね。
人の気持ちが分かるということは、それだけ人に優しくしてあげられるということでもあります。
共感性羞恥を感じやすい人は、気遣いができて思いやりがあり、誰からも好かれる人物となるでしょう。
共感性羞恥心を克服する方法
他人から好かれやすい自分になれる、そんなメリットのある共感性羞恥心ですが、やはり少しでも改善や克服ができるのなら、そうしたいですよね。
ここでは共感性羞恥心の克服方法についてご紹介していきます。
(1)自分と他人の間に明確な境界線を引くことを意識する
共感性羞恥心の改善方法として、他人に感情移入しすぎないよう意識することが大切です。
人は人、自分は自分。
当たり前のことではありますが、共感性羞恥を感じやすい人は、特にこの認識を強く持つ必要があります。
自分と他人の間に明確な境界線を引くようにしましょう。
とは言え共感性羞恥心が強いと、なかなか難しいですよね。
まずは心がけることから始めて、少しずつ意識を強くしていくと良いでしょう。
(2)自分の感じ方を受け入れる
共感性羞恥心の強い人は、自分に自信のないことが多く、また他人をよく見ている性質からか、自分と他人と比較しがち。
他の人は何とも感じていないのに、自分だけこんなに恥ずかしくなってしまうなんて…
自分は変なのかな?
そんなふうに思ってしまう人も少なくないでしょう。
決してそうではありません。
感受性が豊かで、人より少し感じやすいと言うだけ。
自己否定するのではなく、自分の感じ方を受け入れるようにしましょう。
(3)過去の恥ずかしい体験を受け入れる
共感性羞恥心を克服したいならば、ちょっと荒療治で過去の恥ずかしい体験を思い出しましょう。
共感性羞恥心が強いからこそ、恥をかいたことなんて思い出したくないですよね。
しかし、そこで敢えて向き合うことが、共感性羞恥心の克服方法になるのです。
ですので一度勇気を出して、過去の恥ずかしい体験を受け入れてみましょう。
思い返して恥ずかしい気持ちになっても、「過去のことだから今は全然大丈夫」と自分を認めてあげましょう。
(4)ちょっとした失敗は笑い話にする
共感性羞恥心が強くて他人の失敗に敏感ということは、自分の失敗にも必要以上に敏感だと言うこと。
他人から笑われてしまうのではないか?馬鹿にされてしまうのではないか?
その気持ちが共感性羞恥心を呼び起こします。
だからこそ、ちょっとした失敗なんて笑い話だと捉えるようにしましょう。
そうすれば案外、自分で思っている以上に他人は簡単に受け流してくれるかもしれません。
(5)敢えて自分から恥ずかしかった出来事を話してしまう
恥ずかしかった出来事はできるだけ思い出したくないですし、葬り去りたい過去となっている場合もあるでしょう。
しかし共感性羞恥心を克服したいならば、忘れたふりをしているだけではいけません。
他人からの視線が気になるからこそ、敢えて自分から、周囲に昔恥ずかしいと感じた出来事を話してしまいましょう。
自ら進んで開示することで、心の奥底に抱えていた胸のモヤモヤが晴れることでしょう。
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