浮気する女の心理|1人が寂しくて…女性が浮気したくなる時は?

1人が寂しくて、つい他の人を…。彼氏が浮気しているっぽいから私も…。

浮気=男性という印象を抱きがちですが、女性でも浮気をしたくなる瞬間があるようです。

今回は、実際の相談内容をもとにプロのカウンセラーが「浮気する女性の心理」について詳しくアドバイスしていきます。

恋人がいるのに、浮気したくなる…女性の心理

大抵、浮気というのは、事故のように突発的に起こってしまうものです。そんなつもりじゃなかった…。流れでなんとなく…。断れなかったし…。「よし! 今日は浮気するぞ」なんて、計画的に浮気をする人はあまりいないのです。では、なぜ浮気をしてしまうのでしょうか?

浮気のもっともメジャーな心理法則に「不足原則」というものがあります。不足原則というのは「パートナーにもらえないものを、別の人で補ってもらう」というもの。

たとえば、あなたは普通にセックスを大切にしている女性で、彼とはちゃんと愛し合うセックスがしたい、お互いを感じ合いたいと思っているとします。ですが、彼のほうは、感じ合うセックスにはあまり興味がなく、毎回、まるでマスターベーションのお手伝いのようなセックスしかしてくれない。でも、それ以外はやさしくて、愛情も感じるし、彼のことが大好き。

始めはいいんです。好きという気持ちが「セックスの不満など小さなこと」だと感じさせてくれるし、心の中の小さなささくれくらいにしか気にならないんです。大好きな気持ちで乗り切れます。それが、半年経ち、1年経ち、2年経つと、好きなんだけど、セックスには満足できない、そのことに言い知れぬ寂しさを感じるようになるんです。

寂しくてつらい、でも、それ以外は好きだから別れることもできない…。そんな時、あなたの前に、あなたの心に触れてくれる、やさしくて好きなタイプの男性が現れたとしたら…。向こうもあなたに女を感じているようだとしたら…。さらに、スキンシップが増えて、なんとなくそんなムードになってしまったら…。

寂しさと理性の狭間で、寂しさのほうがより巨大になってしまった時、流れに身を任せてしまったりするんですね。

浮気をしてしまうんです…という相談をいただく方の心理分析をしていると、心に空洞があるんです。その空洞が苦しくて、無意識に埋めたいと願い、そこを埋めてくれる相手を探すのでしょう。

セックスには、一種痛み止めのような効果があります。身を任せ、没頭し、頭をオフにして感覚に身を任せる時、その心の穴が埋まる感じがするんですね。とはいえ、この痛みは潜在的なもので、心の深いところにありますので、この痛みを直接感じて浮気される人はあまりいません。

でも、なんとなく、流れで、雰囲気で…のその下には、こんな心理が隠れている可能性があるんです。

浮気がしたくなったら、恋人との関係を見直す時なんです。何か我慢してきたもの、欲しいけどもらえずにきたもの、2人の間のちょっとした隙間、そんな部分に目を向ける時であり、2人の関係がより良く変化するチャンスの時でもあるんです。

逆もしかりで、恋人に浮気されてしまった時、あなたの心が落ち着いてきたら、少しずつ2人の関係を見直していくといいですよ。ピンチをチャンスに変えていただくヒントになれば嬉しいです。

女性でも複数の男性との浮気願望がある!?

すべての人ではありませんが、女性にだって、男性と浮気したい気持ちはあるものです。ただ、それを実行する女性は、男性に比べてずっと少なかったといえるのではないでしょうか。

突発的に起こってしまう一対一の浮気が寂しさや心の空洞から来るもので、さらに、複数の男性とお付き合いしたい気持ちは、「満たされない性的な欲求」から来るものです。性的な欲求といっても、男性のように、ただやりたい、というようなものではなく、もう少し掘り下げれば「自分が女であることを感じたい欲求」なんですよね。

異性とのお付き合いやトキメキ、ドキドキ、異性との間で起こるセクシュアルな感覚やセックスというのは、強烈に、女性が「女性である」ことを感じられる体験です。

女性としての感覚や、自分が女性であることを感じたいという欲求は、女性であれば多かれ少なかれ持っているものですが、その大きさ、その人にとっての重要性は人それぞれ、千差万別なんですね。ですので、女性の浮気願望というのは、わかる人もいれば、まったくわからないという人もいるでしょう。

では「わかるかも!」「実は、私もどこかでそんな願望があるかも」と感じる人は、ちょっと素直にその気持ちを見てみましょう。

こういった願望というのは、女性にとっては大きなタブー感がありますし、モラルに反する感じがしてついつい見ないふりをして、ないことにしてしまうのですが、実はその願望の中にあなたを自由にしてくれるヒントが隠れていたりします。

一例をあげると、もしかしたら、あなたは彼とのお付き合いの中で彼に合わせすぎて窮屈になってしまっているのかもしれません。どこかに遠慮があって、自由でいられなくなっているのかも。セックスでもこうして欲しい、こんなセックスがしたい、と言えていないのかもしれませね。

別の例をあげると、もしかしたら、あなたは彼に物足りなくなっているのかもしれませんね。本当はもっと、彼に男を感じたいし、彼に女性として扱ってもらいたい。もっと情熱的に愛してもらいたいし、私だけ見つめてもらいたい。そんな、あなたの中の愛されたい欲求が満たされなくなって、彼に物足りなさを感じているのかもしれません。

さらに別の例では、あなたの中に、セックスに対する罪悪感があるのかもしれませんね。女性は男性に従うもの、女性からリクエストするなんてはしたない、そんなことできない…。そんな思いがあると、あなたはセックスに対してオープンになれません。それと同じだけ、実は潜在的に、あなた自身の「女性」の部分にもオープンになれていないのです。そして、あなたの満たされない「女性」の部分がどんどん大きくなり、こんな欲求、ひとりの人では無理! と思い、その分だけ、相手にしてもらいたい人数が増えるんですね。

複数の男性と私…。この構図の裏には「大きな力に、私の殻をやぶってもらいたい」という願望が隠れていることが多いんです。遠慮だったり、罪悪感だったり、観念だったり、役割だったりする殻をやぶってほしい。その殻の向こう側には、より自由で新しい女性であるあなたが待っているんですね。

複数男性とお付き合いしたいという願望も、その下にはギフトが隠れているんです。このコラムを見ようと思ったということは、あなたの中にもこういった願望があるのかもしれません。この際、ちょっと勇気を出して、自分の本心を見つめてみては?

浮気した恋人を許せないから自分も浮気をする?

恋人の浮気は、女性にとって本当に心折れてしまうのではないかと思うほど、深く傷つくものです。女性としての自分にNOを突きつけられたような気持ちになりますし、これまでの自分をすべて否定されてしまったような気持ちにもなりますね。どれだけ謝られたとしても、もう二度とこの人を許せないのではないかと感じてしまうこともあるでしょう。

あまりにも傷ついた結果「あなたのしたことがどれほど私を傷つけたか、わかってもらいたい」と訴えてしまうことだってあります。また、そうすることで、心から謝ってもらえるのではないか、相手に改心してもらえるのではないか、という淡い期待もあるものです。それくらい、当事者でないとわからない苦しみや悲しみが付きまとうのが浮気というもの。

そして、その「思い知らせたい」を実際に実行する人もいるでしょう。気晴らしに、腹いせに、自分も浮気をしてみる…そうすれば、やるせない悲しみや苦しみ、許せない気持ちから解放されるんじゃないかという思いもあるでしょう。中には、別れてから複数の男性とお付き合いすることで、同じように気持ちを晴らしてみようと思う人もいます。

さて、その結果、何を得られるのでしょうか?

始めは復讐に燃え、自分を取り戻す作業のように感じ、一時は痛みも忘れることができるでしょう。ですが、浮気はしょせん浮気なんです。一時の熱がすぎてやってくるのは、「むなしさ」なんですよね。そのむなしさはどこからくるのでしょうか?

それは「自己破壊的な衝動」からきます。人は、あまりにも傷つきすぎた時に「もうどうなってもいいから、ここから抜け出したい」という思いに駆られます。ここから抜け出すことができるなら、なんでもいい。気晴らしに浮気の結果得られるものは、好きな人との更なる距離なんですよね。そして、むなしくなります。自分で自分を傷つけてしまったことに…。

でも、そういう行動自体、悪いことばかりではないのです。むなしさを感じて初めて、再生へと向かえることもあります。また、浮気のなかで、「女性としての価値」を得られる人もいます。自分の力を取り戻した後、彼との別れを選択して、新しい幸せに向かう人もいるのです。セックスは心の痛み止めになりますから、あまりにも傷つきすぎた心を修復できることだってあるんです。

そして、そこでひとつ気づいていただきたいことがあるんです。彼だって、浮気の果てに、同じむなしさを感じていたということ。そして、彼だって、何かにあなたと同じように傷ついていたんだということ。

パートナーは同じ感情を抱くんです。あなたのむなしさ、あなたの傷を彼もまた感じていたのだとしたら…。その理解から、関係が修復に向かうこともとても多いんですよ。

自己破壊的な行動は、できるならないほうがいいと思います。でも、もしあなたがそうしてしまったとしたら、その行動を責めるのではなく、力に変えてくださいね。

一番助けてもらいたい人の裏切りに傷ついて、仕方なく他の場所で傷を癒やした。その後は、どうか、あなたの人生の再生に向かって歩いてください。彼との再生ではなく、誰と人生を歩くかも含めて、あなたを本当に幸せにする方向へ

これらのプロセスを歩いている間、かならずあなたの側に、あなたの理解者を作ってくださいね。決してひとりになってはいけません。これを乗り越えたとき、きっとずっと成長して輝くあなたがいるはずです。少しでも、あなたの心のヒントにしていただけたら幸いです。