ネカマとは|意味や女性として振る舞う男性心理や特徴、見分け方

インターネットを利用する中で、「ネカマ」という言葉を目にしたことはありませんか?

実は私たちが毎日利用しているSNSやネットの世界では、「ネカマ」と呼ばれる人たちが多く存在していると言われています。そして中には私たちに害をなす可能性の高い「ネカマ」も存在します。

今回は「ネカマ」の意味どんな人を指すのか、また特徴や見分け方、そして「ネカマ」に対し私たちが注意すべきことを詳しく紹介していきます。

「ネカマ」とは? その意味や由来を解説

「ネカマ」とは「ネット上のオカマ」の略語で、つまり「ネット上で女性のフリをして活動をする男性」のことを指します。

ネカマと呼ばれる人は、実際の性別は『男性』でありながら、ユーザー名を女性っぽい名前にしたり、女性らしい喋り方をしたり、アイコンやアバターを女性にするなどのやり方で、SNSやネットゲーム、ネット掲示板上で『女性』として振る舞っています。

インターネットの匿名性「女性らしい名前や口調だから女性」という先入観を利用した行為といえます。

ネカマは最近現れたわけではなく、実は約30年前から存在しており、当時のパソコン利用者は男性ばかりでしたので、女性と認識されるともてはやされていたそうです。

「ネカマ」する男性はどこに現れる? 出現場所4選

約30年前から存在しているネカマ。現在ではどんなインターネットサービスに現れているのか紹介します。

オンラインゲーム

ネカマが多く出現する場所としてもっとも有名なのが、「オンラインゲーム」です。

女性のアバターを使用し、女性らしい名前と女性らしい口調で、女性として振る舞いながらゲームに参加しています。

なぜオンラインゲームに多いかというと、オンラインゲームは他のユーザーとパーティーを組んで行動する場面が多い点が挙げられます。

女性ユーザーとして認知されると、皆に優しく接してもらえるためネカマが多いと言われています。

出会い系サイト

ネカマが多く出現する場所の2つ目は「出会い系サイト」です。

もちろん婚活目的で出現するわけではなく、出会いを真剣に探している男性をからかう目的で現れるようです。

架空の写真やプロフィールを登録して女性を演じられると確かめようがなく、気づけない人も多いようで、長期間騙されるケースもあるのだとか。

厳格な本人確認があるような紹介所ではなく、誰でも登録できるような出会い系サイトなら、注意が必要でしょう。

2chなどの掲示板

ネカマが多く出現する場所3つ目は「2chなどのネット掲示板」です。

2ちゃんねるのような匿名掲示板は特に女性のフリが簡単にできるので、ネカマが多く現れるようです。

ネット掲示板でネカマをする理由は大きく2つあり、出会い系サイトにように「男性をからかう目的」の他、「女性と出会う目的」があるようです。

後者は同性を演じることで相手の警戒心が薄れるので、仲良くなりやすく、会える可能性も高まるようです。

TwitterなどのSNS

ネカマが多く出現する場所4つ目は「TwitterやInstagramなどのSNS」です。

今や老若男女問わず多くの方が利用しているSNS。特にユーザー規模が大きいTwitterやInstagramなどのSNSでは、ネカマが多く存在していると言われています。

誰かをからかいたい、女性と出会いたいという目的の他、現実の自分と全く違う人物を演じて、いわゆる仮想世界を楽しんでいるネカマも多いようです。

「ネカマ」になる男性心理とは?

そもそも、なぜネット上で女性のフリをしているのか? ここからは『ネカマをする男性心理』を掘り下げて解説します。

現実とは違う自分になりたい

「ネカマ」を知らない方や女性からすれば、なぜ自分の性別を偽ってまで他人と交流をするのか? と疑問に思う方も多いでしょう。しかしネカマをする男性には、彼らなりの理由や抜けだせない切実な悩みがあります。

ネカマをする男性の心理の1つとして「現実とは違う、理想の自分になりたい」という願望があります。

仕事や勉強が大変だったり、人間関係がうまくいってなかったりと、状況や境遇が理想とかけ離れていることに大きな不満を感じている男性が違う自分を演じて仮想空間を楽しむことでストレスを発散していることがあります。

かまってほしい、ちやほやされたい

ネカマになる男性心理2つ目は「かまってほしい、ちやほやされたい」というもの。

ネカマの中には人付き合いがうまくできず、孤独を抱えている男性が多くいます。このタイプの男性は面と向かってコミュニケーションを取るのは苦手だけれど、顔を合わせないネット上であれば緊張せずにやりとりができる方が多いです。

さらにネット上では匿名で活動できるので、好きな自分を大胆に演じることができます。かわいい女性を演じて、みんなから注目されたい! ちやほやされたい! という願望に似た心理が働き、ネカマになってしまうようです。

女性と仲良くなりたい

ネカマになる男性心理として「女性と仲良くなりたい、女性と出会いたい」という下心もあります。

顔が見えないネット世界では、相手がどんな人物がわかるまでは、ある程度警戒心を持ちますが、相手が同性だとわかると、安心して警戒心を解きやすくなります。警戒心がなくなると、プライベートなどの個人情報をうっかり漏らしやすくなります。

ネカマはそんな女性心理を利用して、どんどん距離を縮めていきます。中には女性だと偽ったまま、実際に相手の女性と会うところまで持っていくネカマもいるので、くれぐれも注意しましょう。

理想の女性を演じている

他にネカマになる男性心理としては「理想の女性を演じたい」というものも挙げられます。このタイプは理想が高く、自分の中にこだわりの女性像を持っています。

しかし現実世界で理想の女性と出会えることは難しいので、「こんな彼女がいたら」という願望を自ら演じて叶えているという独特なケースもあります。

つまるところ、現実世界では満たされない欲求を自分で補っているという状態です。このケースは、男性をからかって遊ぶなど他人に迷惑をかけるのが目的ではなく、あくまで自己完結しているので、他人に害はないでしょう。

男性を騙してお金を稼ごう

ネカマになる男性心理の中には「男性を騙してお金を稼ぎたい」という悪意が含まれているものもあります。

女性には“女ゴコロ”がわかるように、男性には“男ゴコロ”がわかります。ネット上の匿名性を悪用して、男ゴコロをくすぐる女性を演じて貢がせるケースも少なくないようです。

ちょっとしたおふざけではなく、いわゆる「サクラ」として、ビジネス感覚で騙す行為を続けているネカマもいます。

特に出会い系サイトを悪用するケースが多いので、一般の男性がこうしたサイトを利用する時は相手をよく見極める必要があります。

「ネカマ」に共通する5つの特徴とは?

なかなかネット上で性別を判断するのは難しいもの。そこで、ここからはネカマに共通する特徴を紹介します。

女性であることを自らアピール

ネカマに共通する特徴として、まずは「女性であることを自らアピールする」クセが挙げられます。

本当に女性である場合、自衛の手段として、必要な時以外は女性であることを不特定多数が見ているネット上でわざわざアピールすることは少ないでしょう。

しかしネカマは、男性ゆえにそうしたリアルな女性心理を知らず「女性だ」と誤認してもらうために、あえて自ら女性であることを告げたり、アピールしたりします。

また女性らしい言葉を多用したり、メイクやファッションなど女性向けの情報をよく取り上げたりなどの特徴も見られます。

恋愛トークを持ちかける

ネカマに共通する特徴2つ目は「恋愛トークを持ちかけてくる」です。

恋愛トークを持ちかけてくるネカマの中には「女性と恋愛トークを楽しみたい」派と、「男性を騙して恋愛トークを楽しみたい」派の2種類がいるそうです。

前者は、女性として近づいて、警戒心を解いた女性からリアルな恋愛事情を聞いて疑似恋愛を楽しみたいパターンだそうです。

後者は、自分のことを女性だと思い込んで恋愛トークをする男性を見て、優越感に浸ったり、駆け引きをして遊んだりからかったりして、現実世界のストレスを発散しているようです。

下ネタへの抵抗がない

ネカマに共通する特徴として「下ネタへの抵抗がない」ということも挙げられます。

いくら女性らしさを研究してネット上で女性らしく振る舞っても、男性の本質はなかなか抜けきれません。

本当の女性であれば、顔も見たことがない相手からの下ネタをそうやすやすと受け入れたり、ましてや自ら下ネタの話題を振ったりすることは考えにくいですが、ネカマは中身が男性のため下ネタを抵抗なく扱います。

また男性が「女性からの性的な話題に食いつく」ということも、同性であるゆえに知っているので、チャンスがあれば話題に出してくるようです。

絵文字や顔文字を頻繁に使用する

ネカマに共通する特徴4つ目は「絵文字や顔文字を多用する」です。

ネカマが女性らしさを演出したいあまり、SNS上やメールなどで絵文字や顔文字を頻繁に使用するという特徴があります。

もちろんその人の好みやクセもありますが、あまりに男性に媚びるような大げさな感情表現が続くようなら、ネカマである可能性は非常に高いといえるでしょう。

また最近では「おじさん構文」と呼ばれているように、泣いたり笑ったりした感情を表す絵文字や顔文字、ハートや汗などを多用するメッセージは、中身が中年男性である可能性もあります。

顔の見えない女性の写真をアイコンにしている

ネカマに共通する特徴5つ目は「顔の見えない女性の写真をアイコンにしている」です。

若い女性の顔の一部や、横顔や後姿、またはアングルをズラして顔全体が見えないようになっているアイコンは、ネカマが女性を演じる時に好んで使っているようです。

男性はミステリアスな女性に惹かれるところがあります。

ネカマはそうした男性心理を理解しているので「あえて全てを見せない」ことで釣られてくる男性の興味を引こうとしていると考えられます。

また肖像権の問題もあるので特定できない画像にしているという事情もあるでしょう。

「ネカマ」を見分けるには? 見分け方3選

相手に理由があるにせよ、できれば騙されたくはないもの。最後はネカマを見分ける方法を3つ紹介します。

プロフィールの経歴や紹介文をチェック

ネカマを見分ける方法の1つ目は「プロフィールの経歴や紹介文をチェックする」です。

女性を演じるということは、つまるところ嘘をつくということです。どれだけ完璧に女性としての設定を練り上げても、人間である以上、完璧に嘘をつき通すことは不可能です。

そしてその綻びが見えやすいものの1つが、プロフィールや紹介文です。

たとえば年齢は男性が食いつきやすい20歳前後にしているのに、興味のあるものは世代が違ったり、ふと話題に出るものや知っている情報が古くて自称年齢と乖離していたり、といったパターンが見られます。

投稿写真に統一感がなく、画質が荒い

ネカマを見分ける方法の2つ目は「投稿している写真に統一感がない、また画質が粗い」です。

なぜこのようなことが起こるかというと、女性を演じるために必要な日常の写真は自分では用意できないので、ネット上で拾って転用しているからです。

ですので、自室と見られる背景や、写っている家具が毎回違っていたり、服の趣味や髪形なども短期間で変化していたり…という矛盾が生じやすいのです。

また写真の転用がバレないよう特定されそうな部分を削って引き延ばしたりするので、画質が不自然に粗い画像が載っていることもよくあります。

女性特有の話題を振ってみる

ネカマを見分ける方法の3つ目は「女性特有の話題を振ってみて反応を確かめる」です。どれだけ女性を完璧に演じていても、しょせん中身は男性です。

女性ならほとんどの方が当たり前に経験している生理や、女性特有の病気や悩み、妊娠や出産といった話題が出た時に、普通なら知っているはずの知識がなかったり、ちぐはぐな返事が返ってきたりしたら、ネカマの可能性が非常に高いでしょう。

また話題を避けたいあまりに急に反応が遅くなったり、スルーされたり、急に話を変えようとする行為も、ネカマである証拠と考えてほぼ良いでしょう。

悪事を働く「ネカマ」には十分注意を!

ネカマをする多くの男性は、基本的には現実のストレスを発散させたかったり、誰かにちやほやしてもらいたかったり、仮想世界を楽しみたいという理由で行っています。

しかしネカマの中には相手を騙すだけでなく金銭的被害が発生するような実害をもたらすタイプもいるので注意が必要です。

安心安全なネットライフを送れるよう、今回紹介したネカマの特徴や見分け方法を活用して、ネット上の人間を見極める参考にしてくださいね。